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~タイトルはこれから~

自分の成長を感じるために、感じたこと、思ったことを文字に残します

#9 肉離れについて

千葉のAT蟹田です。

サポートしているラグビーチームでも多く発生している「肉離れ」。本日はこれに関して教科書通りまとめたいと思います。

肉離れとは?

そもそも肉離れとは、スポーツ動作中に競技者が受けた経験に基づいて付けられた呼び名だそうです。

「急に筋肉が切れたように感じるとともに、脱力や痛みを伴う状態」とされています。

そのため、肉離れは一般的な名称であり、本来は「筋挫傷」という大きな括りになります。

※筋挫傷:筋肉を打撲や過伸張などで痛めた状態、肉離れや筋膜炎もこの筋挫傷に含まれる。

肉離れ発生のメカニズム

一般的に筋のモデルとして考えやすいのが紡錘状筋でありますが、実際に受傷する筋の多くは羽状筋という形態をしています。

肉離れの多くは、この羽状筋がいわゆる遠心性収縮により、筋腱移行部で損傷します。

※紡錘状筋:両端が細く中央部が太い紡錘状の筋

※羽状筋:中央に走る腱(繊維)に筋束が斜めに集まる筋

※遠心性収縮:筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する収縮形態

肉離れの好発部位

全身の筋における肉離れの中でも最も起こりやすいのがハムストリングスの損傷で、次いで、下腿三頭筋、大腿四頭筋の順番になります。

ハムストリングスのうち、最も肉離れを起こしやすいのが、大腿二頭筋(長頭)です。受傷機転としては、疾走中が最も起こりやすく、特に下腿が振り出されてから接地に至る過程(ブレーキ動作)や、接地から蹴り出す過程で起こりやすいです。(現場感で見てると後者が多い印象です。)

下腿三頭筋においては、腓腹筋内側頭が起こりやすいです。腓腹筋も膝関節・足関節をまたぐ2関節筋であり、足関節を底屈しているとき膝関節が伸展すれば逆に筋肉は伸張されます。(要は遠心性収縮となる)

腓腹筋の作用:足関節の底屈・膝関節の屈曲

大腿四頭筋のうち、大腿直筋が二関節筋であるため、最も受傷しやすい筋になります。特に股関節伸展位で膝が屈曲位という、最も張力が強い肢位になります。この肢位は、疾走中に後方に蹴り出した脚を前方に振り上げる切り返しの時や、サッカーでボールを強く蹴ろうとする際に見られます。

※大腿直筋の作用:股関節の屈曲・膝関節の伸展

肉離れが起こるメカニズムは上に書いたとおりですが、それ以外の要因として

・W-up不足・柔軟性の低下・下肢長の不一致・電解質の枯渇・左右前後の筋力のアンバランス

が挙げられます。

肉離れの重症度

肉離れの重症度はⅠ~Ⅲ度に分類されます。

Ⅰ度(軽症):一般的な軽度な痛みで、筋健複合体の最小限の損傷。軽い炎症反応として腫脹、浮腫および最小限の筋機能低下や可動域制限がある。

Ⅱ度(中等症):筋力や可動域が制限される筋健移行部の損傷である。

Ⅲ度(重症):非常に大きな負荷による筋健移行部の断裂である。

スポーツ復帰の目安として、Ⅰ度は1~2週で、Ⅱ度は3~6週、Ⅲ度は断裂で手術適応となるため医師との相談になります。

現場で見ていると…

現場では肉離れに近い症状の選手は多く見ますが、だいたいの選手はW-up不足やトレーニング不足の選手が多い印象です。しっかりとW-upで筋温を上げて、普段のトレーニングからハムだったりが遠心性の負荷に耐えられるだけの筋の強さが必要かと思います。それだけでもこのケガの予防は十分にできます。

 

ケガの病態をしっかりと理解する。非常に大事ですね。