#35 人間脳を育てる
ご無沙汰しています。
さて、今回は久しぶりに本を読み終えたのでそれについてのアウトプットをしていきたいと思います。
今回読んだ本のタイトルは
「人間脳を育てる~動きの発達&原始反射の成長~」
になります。
職場の方が読んだのをSNSで知り、さっそく借りて読んだのですが非常に分かりやすく書いてあったので頭の中に入ってきやすくかったです。
それにこれまで参加したセミナーなどで「感覚統合」などの話が出てきていたのですが、なかなか理解に苦しんでいたのが正直なところでした。
こちらの本は「発達支援コーチ」として活躍している「灰谷孝さん」が発達に課題を持つと言われている子どもたちに対して、「動きの発達」「原始反射」という視点から実際に行っているプログラムや考え方を皆さんにも知って欲しいということで書かれた本になります。
①学習の土台 動きの発達・四段階を知る。
人間の身体と言うのは
「左半身・右半身・背骨が使えるようになって初めて学習の土台が整う」
と、本の中に書いてありました。
これがどういうことかと言うと、まずみなさんも頭の中でイメージをして欲しいのですが、「右手にお箸」「左手にお茶碗」「背筋をまっすぐ伸ばしてご飯を食べる子ども」をイメージしてください。
灰谷先生はこの状態が自然に出来るようになって、初めて人間の脳は人間としての学習が出来ると仰っています。
どういうことかと言うと、、、
1:脳が身体の真ん中を把握している。
2:身体の左右が別々に使える。
3:しかもその動きが統合している。
と言うことになります。
主に脳の右側は身体の左側に、そして脳の左側は身体の右側に司令を送っています。
ですので、こういったポーズをとれるということは、
・左右の脳がそれぞれに機能をしている。
・しかも左右の脳が協調した動きが出来ている。
となります。
また、左右の脳がしっかりと役割を果たせることと言語活動は関係があり、言語活動は左右の脳の共同作業になります。
その脳の共同作業が行えているということは、それぞれの脳が果たす
・同時処理(全体をとらえた処理)
・継次処理(順序立てた処理)
が両方行えているということです。
この「同時処理」と言うのは私たちが文字を読む時に必要になる能力の事です。
例えば「わたし」という文字を読むときに「わ」「た」「し」と言う字を一字一字処理する機能と同時に「わたし」という塊として認識する力になります。
この能力が低下していると(脳の共同作業が出来ていない)文字の処理に時間がかかってしまいます。
そのため、左右の脳がコーディネートできていない発達段階で就学すると学習上の不便さが発生してしまいます。
最初にイメージしてもらった「お箸とお茶碗を持ったご飯を食べている子ども」の姿と言うのは最初に目指すべき形になります。
・左右別々の動きが出来て、しかもそれが自然に統合できる状態
・自分の背骨のありかがわかっている状態
・お茶碗とお箸が出会う身体の真ん中(正中線)が分かっている状態
まずはこの形が「自然」と出来るようにアプローチが必要になります。
また、イメージしてもらいたいのが子どもたちが学校で授業を受けている時の姿勢もこの形と同じですよね?
黒板の文字をノートに写す際も、両目でしっかりと文字を見ますが、この時も左右の脳がしっかりと機能してコーディネートする必要があります。
左右の目が別々で使えつつ、共同で動くことで焦点を合わせることができます。
黒板の文字をノートに書く作業はこれの繰り返しになります。
これが出来ないことが学習する上での障がいになってきます。
大事なことは先程も書いたのですが、
・左右の脳がそれぞれに機能をしている。
・しかも左右の脳が協調した動きが出来ている。
この2つになるかと思います。
但し、この2つが出来ない原因がと言うのが非常に大切になります。
そして、どのようにこの2つの機能をしっかりと獲得するかがポイントになります。
なんだか、本の内容をそのまま書いてしまっているみたいで自分自身心配になってきましたので、今日はこの辺で。
また気が向いたらアウトプットをしていきたいと思います。
次回は「発達のピラミッド」についてですね。