~タイトルはこれから~

自分の成長を感じるために、感じたこと、思ったことを文字に残します

#43 指導者講習会

先日、中学校のバレーボール部の顧問の先生方向けに講習会を行いました。

内容としては「成長期におけるコンディショニングの考え方と実践」ということで、普段先生たちが接している成長期の子どもたちに対してどのようにコンディショニングを実施するのかをお話してきました。

■コンディショニングとは?

そもそも「コンディショニングとは何か?」「コンディションとは何が違うのか?」など、押さえておいて欲しい部分に関してまずは話をしていきました。

その後に、「パフォーマンスピラミッド」についての話。

「コンディショニング」はある目的に向かって「コンディション」をベストな状態にすることであり、その中の手段の一つとして「トレーニング」があります。そのトレーニングを実施していくにあたって闇雲にトレーニングをすればよいわけでは無いですし、「ネットでやっていてた」「〇〇選手もやっていた」ではなく、「どんな目的があって、今この選手(チーム)には可動性が必要なのか?それとも安定性なのか?動作教育なのか?それとも筋力、パワー、スピードなのか?」などを考える必要があるということを伝えていきました。

 

最後に、成長期の子どもたちの身体の特徴をお話しし、実技に入っていきました。

やはり運動部の顧問の方々なので座学でいろいろと話を聞くよりも、実際に身体を動かして体感してもらった方が手っ取り早いとも思い、少し早めに座学を切り上げて体育館へ移動。

■コンディショニングの実施

体育館に移動をして実際に動いていきました。

Movement Preparation、Plyometrics、Movement Skill Trainingという流れ進めていきました。

Movemnt Prepについては、股関節、胸椎・胸郭のMobility獲得を中心に15分くらい。

みなさん学生時代に競技をしていたので動けましたね。足関節の背屈の制限、股関節周囲筋の制限、胸椎・胸郭の伸展・回旋の制限も見られる方もいましたが、良く出来ていたかと思います。

Stabilityに関しては女性陣は男性陣に比べるとコントロールしにくいんだろうなぁ。と思い見ていました。柔軟性は女性陣の方が抜群に良かったですがね。

 

Plyomericsは、ミニハードルを使用してCM Jump、Double Contactを実施しましたが、その前にそもそものHip Hingeが出来るのかの確認。ペアになってもらい「Drop SQ」の実施。やはりみなさん膝優位の動きで股関節を折り畳むことが出来ませんでした。

ただ、Mobilityに制限があるというよりも「やり方をしらない」という方と「自分の思っている動きと実際の動きのギャップを埋めることが出来ない」という方が多かったです。

ただ、ちょっとアドバイスをすればすぐに使い方を覚えてくれて身に着けることが出来ていました。

そこから実際のJumpへ移行。ここでもやはり動作が変わればいっきにエラーが出てきますね。この辺も何度もやってもらい修正。

動作習得に関しては何度も何度もやってもらい「動かし方」「コツ」を掴んでもらうことが大事ですね。

最後にはMovement Skill Trainingで横方向へ動きを実施。特に基本の「Shuffle」です。

現場に行くとよく先生方から「一歩目の反応が遅くて…」「瞬発力がなくて…」などという言葉をよく聞きます。

という時に動きを見させてもらうと、動かし方に問題がある子などが多く見られます。横方向への動きの際に地面をしっかりと蹴ることが出来ていない子が圧倒的ですね。

ということでそういうのも含めて先生方に地面を蹴る感覚を身に着けてもらうためにやってもらいました。しっかりと進行方向とは逆の足の内側で床を蹴って移動する感覚。どうしても逆側の足で蹴れないで進行方向側の足を持ち上げて移動してしまう方がほとんどでした。特に女性は多かったですね。

ただ、正直進行方向と逆の足で押すことは非常に疲れます。。。楽に動きたくなる気持ちも十分わかりますが、パフォーマンスを上げていくにあたりこの動きを獲得することは非常に大事なことです。

先生方も大変なのを身をもって感じて頂けたと思います。

 

■大事なことは自分もやって感じること

そんな感じでだいたい60分動いて僕も含め皆さん汗が滝の様に流れてヘトヘトでした。

大事なことはこうやって自分自身で身体の使い方を感じることや、しんどさを感じることになります。でないと、選手に教える時に説得力がなくなります。先生方にもこういった経験をたくさんしてもらい良い意味で選手と同じ感覚を持って指導に当たってくれれば良いと思っています。

 

そして、今回コンディショニングについて講義と実技を行いましたが、今年で2回目となりました。昨年も呼んでいただいて今年もこのように呼んでいただたことはトレーナーとして非常にうれしい限りです。昔に比べて学校の先生方もコンディショニングについて理解を深めてくれていますが、それでもまだまだ。僕が実際に先生方向けに講習会を行うことでより、コンディショニングに関して理解が深まり、選手のケガが減り、退会で良い結果を残し、その選手たちが長くスポーツに関わっていけるような環境をこれからも作っていければ良いかなぁ。と僕は思っています。

そういった形で僕はみなさんの「きっかけ作り」として、いろいろな方にコンディショニングを普及して良ければ僕のやりたいことの一つも出来てきます。

1人で全部をやるのは大変なことです。任せるところは任せる勇気をもって専門家に頼って頂ければ思います。

 

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以上