#46 スポーツ現場
先日、後輩スタッフと共に契約先の中学女子バレー部の指導へ行ってきました。
普段は僕がメインで見てるのですが、本人の希望もあり当日はメイン担当として指導をしてもらいました。
本人としては学生時代に実習で指導をして以来の学生を対象としたスポーツ現場。
ましてはお金をもらっていくことに関しては初めてになります。
事前に研修を行い、どんな目的でこの種目を行い、どんな声掛け、修正を行っていくかなどはレクチャーをしました。
ただ、実際の現場なので何が起きるかわかりません。
その時その時で選手の動きを見て、何が出来ていないのかをしっかりと把握し、どういったキューイングを行い、動作を修正していくなど様々な課題がその場で生まれてきます。
さて、今回後輩スタッフに指導をしてもらってフィードバックをした点が3つになります。
①声の大きさ
とても基本的なことですが「声の大きさ」です。
室内競技でバレーボール。周りは男女バスケ部も練習をしています。先生の怒鳴り声、選手の声、ボールをドリブルする音。様々な雑音がします。
そんな中でも選手全員に聞こえるくらいの大きな声を出さなければ指示は通りません。
声が出せないのにも理由があります。
①そもそも声の出し方を知らない。
②自信がない。
今回の後輩スタッフの場合は②でした。初めての現場指導ということでそれなりに準備はしてきたと思うのですが、いざ現場に一人で立って指導をするとなった時に「これで大丈夫かな?」という不安に襲われたのでしょう。
声が聞こえなければ選手も何をしていいか分からない。
指示が通っていないということです。指示が通っていないため、
自分の言っていることが選手に伝わっていないためやることをしっかりやっていない。
どうすれば良いかわからなくなる。でもやらないと…
という悪循環に陥ってしまったのでしょう。
声の大きさ一つでチーム指導は大きく変わってきます。選手に与える安心感も違ってきますし、周りの見え方も変わってきます。トレーナーとして基本的な部分となります。
②立ち位置
これもすごく大事です。トレーナーが同じ位置でずっと見ていてはダメです。
いろんな角度がから動きを見ていくことがとても大事です。どの面でエラーが出ているのか?矢状面なのか?前額面なのか?
また、3~4グループに分かれてのトレーニングなどになった際も同じグループだけでなく他のグループも見なければなりません。
基本的にはまずは全体を見て、各グループで起きているエラーなどをざっくり見ていきます。そこから各グループを見て修正をかけていくのが基本になります。
そのため、トレーナーはたくさん動き回ることが多くなると思います。
③声掛け
人数が多くなればなるほど全体を見て、ひとりひとりに声をかけるのは難しいと思います。特にトレーニング指導をしている最中ですと余計です。
ただ、難しい反面非常に大事です。できている選手はしっかり承認をしてあげないといけませんし、出来ていない選手に対しては修正をかけないといけません。
その時にどんな言葉をかけるか?ひとりひとりに長々と出来てることを伝えるのか?出来ていない選手に時間をかけて指導をするのか?それでは全体の流れが止まってしまいますね。
大事なことは短く、わかりやすい言葉で伝えることです。
「肘を後ろに引く!」「お尻を後ろに引く!」「地面をグッと押す!」などの言葉や、単語で「肘!」「お尻!」「グッと!」などの言葉を使うこともあります。
言葉の引き出しがどれだけあるのかと、自分自身がそのトレーニングに関しての感覚を持っているのかですね。
そのためにも自分でしっかりとトレーニングをすることは大事になります。
以上の3つが後輩スタッフの課題となりました。
中学生の指導といえど大事なことです。特に今回指導をした中学生はバレー未経験者がほとんどでした。
運動経験の少ない子たちにいかに分かりやすく感覚を掴んでもらい動作を習得してもらうかは大事なことになります。
今回の課題をクリアにして次回の指導をより良いものにしてほしいものです。