#62 「スポーツ万能」な子どもの育て方
自分の子こどもにはスポーツ万能になって欲しいと思っています。
完全に親のエゴですが、、、
さて、今回はこちらの本を読みました。
”「スポーツ万能」な子どもの育て方”
「うちの子、運動神経が悪くて…」と悩んでいる親御さんや、キッズスクール、スポーツ少年団などで運動指導をしている指導者の方には是非読んで欲しい1冊となっています。
運動体験が低下している子どもたち
子どもに少しでもスポーツが上手くなってほしいということで、早期からサッカースクールに通わせたりする親御さんも多いかと思います。これ自体決して悪いことではありませんが、現在問題になっていることとして、
・専門競技の早期特化
・開始年齢の低年齢化
が上げられます。これによりどんな問題が生じてくるかと言うと、
特定のスポーツの特定の身体や機能しか使わないと、そのスポーツに必要ない身体部位や機能は退化していきます。そして、特定スポーツの特定の動きだけを繰り返すことにより、運動体力能力に偏りが増してしまいます。
それによる怪我のリスクの向上や技術の頭打ちなどが発生してしまいます。
出来ることなら、子どもの頃はまず体力運動能力とコーディネーション能力が身につくことに取り組み、どんな運動もそつなくこなせるようにしておいて、並行して競技の専門的トレーニングをした方が良いと思います。
ただし、子どもたちの体力運動能力低下などの原因として「失われた3つの間」があるといわれています。
「3つの間」とは 【空間】 【時間】 【仲間】 です。
【空間】とは、遊び場の事です。公園ではボール遊びが禁止されたり、空き地にマンションが次々に建つなどして、子どもたちにとっての遊び場である空間が失われています。
【時間】【仲間】は、今の子どもは大人並みに忙しく、塾や習い事などで遊ぶ時間がありません。そして、少子化の影響や友達も忙しいため、遊ぶ時間が少なくなってしまっています。
この「3つの間」と呼ばれる、自由に遊ぶための条件が、子どもの生活から失われたことで、多くの問題が起こっています。
僕が小学生の時は学校が終わってから近くの広い公園で、隣のクラスも含めて20人くらいで野球をやったりしていました。もちろんサッカーも。これにはサッカー少年が野球をしたり、野球少年がサッカーをしたりと様々な仲間が集まっていましたが、今ではそんな光景なかなか見れないですね。。。
36の基礎運動
基礎体力運動能力の養成は、全てのスポーツの基本となっています。
専門的スポーツ活動を始める前に、基礎体力運動能力を養成することがスポーツ上達の早道です。
基礎体力運動能力の養成には「36の基礎運動」に基づいた運動経験が効果的です。
その36の運動と言うのがこちらです。
これは人間の運動を分類したもので、子ども時代に身に付けておくとよいといわれてる運動です。これらは立つ、走る、蹴るなど単純な運動ですが、これらがしっかりとできるようになることがスポーツの上達に繋がります。
36の動きは、9種+9種+18種の3つに分類されます。この分類は運動する時の身体の機能によって分けられます。上の9種(立つ~回る)は姿勢に関する機能、次の9種(走る~はう)は重心に関連する機能、次の18種(持つ~積む)は細かい運動や四肢を巧みに使う感覚機能です。
この中で重要なのは姿勢と重心に関する機能の運動です。
これにはスポーツに限らず、一般生活を送る上でも重要な機能です。身体を支えたり、移動をスムーズに行うための身体器官が関わっている運動です。
走るにしても、跳ぶにしても、姿勢が崩れたり、バランスが不安定だと上手に出来ません。運動やスポーツには姿勢や重心などをコントロールする機能が重要です。
そして、18種の細かい運動や四肢を巧みに使う感覚機能は、ボールやバットなどの道具を使うような運動が中心となっています。
確かに特定の競技のみをしているだけだと、偏りが出てしまいこれらの動きを獲得することができず身体バランスが偏ってしまいます。
これらの動きを実施するために、キッズスクールなどに通わせるなどはとても良いことです。ただ、個人的に「遊び」の中でこういった動きを身に付けていけることが一番良いのでは無いかと思っています。
指導者の管理の下、実施する遊びも安全面においては大事ではあります宇が、子どもたちで集まって、子どもたちだけでルールを決めて、それをルールに則り安全に行うことも自立のためには必要なことかなぁ。と思っています。
学校だけが社会のルールを身に付ける場ではなく、遊びの場も社会のルールを知る場になります。自分たち主導で何かを実施することが大人になってからも役に立ってくるはずです。
自分の子どものために何ができるか?
来年1月にパパになる予定の私ですが、冒頭でも書いた通り、子どもにはスポーツ万能になってもらいたいと思っています。そして、プロ野球選手になってもらいたいとも思っています。これは完全に私のエゴです。
子どもには自分の好きなことを好きなだけやってくれれば良いと思っています。
その結果が「プロスポーツ」という形になってくれれば尚良いと思っています。
僕自身親に「あれしろ、これしろ」とあまり言われてきませんでした。好きなことを好きなようにやらしてもらっていたのが事実です。ただし、やるからには最後までやりきりなさいとも言われてきました。それのおかげかは分かりませんが僕は今でもスポーツが大好きで続けることが出来ています。
親の役目として子ども楽しくスポーツを続けられる環境をどれだけ作ることが出来るかがとても大事なことなんだと感じています。
子どもの可能性は無限大です。その可能性を親のエゴで潰すことはしたくありません。
ただ、そんなことを改めて感じさせてくれた本に出会えました。