~タイトルはこれから~

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#53 動作評価について考える

さて、本日研修で動作機能評価を行いました。

施設ではFMSをベースにした動作機能評価を行い、動作パターンを改善していくということを行っています。

不良動作パターンがある場合にはどこに問題があるのか?何に問題があるのか?などを日々見つけて改善のためのエクササイズや徒手的介入をしています。

ただし、あくまでも問題が起きている部位に関してはざっくり「胸椎・胸郭伸展回旋MD/MSCD」などと言った評価になり、「〇〇筋のタイトネス/ウィークネス」というより具体的にどの筋肉が機能していないのかまでは評価しきれていません。

そこで今回は後者の評価を行うための動作機能評価を実施しましたのでまとめたいと思います。

 

■なぜ動作評価が大事なのか?

そもそもなぜ動作評価が大事なのか?これってものすごく大事なことだと思います。なぜかというと人間は常に「動き」続けています。歩いたり、しゃがんだり、立ったり様々な動作をしています。

この日々の「動作」の中で誤った動きをし続けてしまうと、一つの部位ばかりに負担がかかり痛みに繋がってきてしまいます。そうなってしまうと日々の生活に支障をきたしてしまいます。

・楽しみにしている旅行に行けない。

・週末の草野球が出来ない。 

など楽しみが奪われてしまいます。そういったことが起こらないように、また起きてしまっているならば原因は何なのかを知るために「動作」というものを入り口にして評価を行い、その人の身体を改善していくために「動作評価」が大事なってきます。

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■オーバーヘッドスクワット(OHSQ)を例として

動作評価の一つとしてOHSQを一つの例として見ていきます。

OHSQは通常のスクワットと同様に足を肩幅に広げて、両手をバンザイします。

その状態でスムーズにスクワット動作を行うという、非常にシンプルな動きになります。ただし、このOHSQを行う時に注意して見てほしいのが「代償動作」が出ていないかになります。

OHSQにおいてよくみられる代償動作として

・肘関節屈曲、肩関節外転

・骨盤後傾

Knee in/Knee out

Knee front

・腰椎伸展

これらが見られます。あくまでもまずはこの上の5つの代償動作が起きていないかをみることになります。最初の段階では「現象(代償動作)」を捉えます。まだこの段階では原因は分かりませんので。

例えば「肘関節屈曲、肩関節外転」の代償が起きた場合には「上半身に問題があるな」と予測が出来ます。さらに考えていくと「広背筋・大胸筋・回旋腱板のタイトネス」「胸椎伸展Mobilityの低下」「肩甲骨周囲筋の機能低下」などが起きているのではないかと予測もついてきます。

あとは実際にそれらをチェックしていく評価を行い、どこに問題があるのかを見つけていくという流れになっていきます。

ただし、上半身でエラーが出ているから上半身だけに問題がある!みたいな見方にならずに、骨盤後傾が起きてしまって上半身にエラーが発生しているというケースも見られるので、全体をしっかりと評価して最初に介入しなければならない部位をしっかりと見つけてからアプローチをすることが大事になります。

 

■改めてやってみて

ちなみにこの評価に関しては入社してから最初の3~4年は使っていました。

でも、個人個人で代償動作を見抜ける人、見抜けない人がいるため、再現性に欠けることからもっと再現性のあるFMSを導入することになり、長らくこの評価から遠ざかっていました。

ただ、施設として再現性を求めることは非常に重要ですが、一人のトレーナーとしてこういった動作を見てエラーを見つけて、その原因を見つけてアプローチをする。という一連の流れは非常に重要だと思います。明確な基準がない分「アート」になってしまう部分はありますが、そこは専門家として伸ばさなければいけない部分ですね。

あとは、その評価結果を基にどういったプログラムを立案していくのかが腕の見せどころになります。

 

頑張っていきます。

 

以上